まちこの恋文23
酩酊して、目イッてる。だろうな、今、あたし。
最低だけど、咲いている。
カエルがゲッコゲコ、月光の下
鳴いている、あたしの代わりに。
あのときのあなたみたい。
泣きたい気分で泣けずにいたら、
泣いて現われたあなたに、救われた。
あたしの気持ちに、偶然答えるあなただもん。
くたびれた都会のはじっこ、
朽ちる古いビルの影、くちびる寄せて、ふるえてるふたりに降る、出来すぎた月光。
あ…、雨、月光があるのに、雨。
夜の天気雨。
紫色の電線の閃光に雨露。
カラスの濡れた羽。
心もとない、あしもとに、汚れたカエル、どこ帰る。家もなく。親もなく。
あるのは、雨と、消えた夜。
ほら、ぴょんぴょんぴょん。
前へぴょん、後ろへぴょん。
ぴょん、ぴょん、ぴょん!
飛び跳ねて、ぬげた靴の
悪魔に似せた、マニキュアの似合わぬ、あたしの胸の奥。
純粋な悪魔は、天使のことを、きっと、よく、知っているの。
そうつぶやいて、酔っているわたしは、少しだけ、泣けた。
ヒロインになれず、泣いていた。でも、あなたが見てたなら。
あなたがいるのなら、だれもいなくても。
あなたがいるさ。あなたがいるさ。
もう、来る、頃。
月光の虹を見た、まちこより
最低だけど、咲いている。
カエルがゲッコゲコ、月光の下
鳴いている、あたしの代わりに。
あのときのあなたみたい。
泣きたい気分で泣けずにいたら、
泣いて現われたあなたに、救われた。
あたしの気持ちに、偶然答えるあなただもん。
くたびれた都会のはじっこ、
朽ちる古いビルの影、くちびる寄せて、ふるえてるふたりに降る、出来すぎた月光。
あ…、雨、月光があるのに、雨。
夜の天気雨。
紫色の電線の閃光に雨露。
カラスの濡れた羽。
心もとない、あしもとに、汚れたカエル、どこ帰る。家もなく。親もなく。
あるのは、雨と、消えた夜。
ほら、ぴょんぴょんぴょん。
前へぴょん、後ろへぴょん。
ぴょん、ぴょん、ぴょん!
飛び跳ねて、ぬげた靴の
悪魔に似せた、マニキュアの似合わぬ、あたしの胸の奥。
純粋な悪魔は、天使のことを、きっと、よく、知っているの。
そうつぶやいて、酔っているわたしは、少しだけ、泣けた。
ヒロインになれず、泣いていた。でも、あなたが見てたなら。
あなたがいるのなら、だれもいなくても。
あなたがいるさ。あなたがいるさ。
もう、来る、頃。
月光の虹を見た、まちこより
by kojiki-machiko | 2009-06-04 01:58