まちこの恋文66
あなたがゾンビになった夢をみました。
以前からあなたの内臓をひと目見たいとおもっていたわたしには、最高でした。
虹色の肝臓、メタリックな肺、鳩の形の心臓。なる度にポッポポッポ。
手とか足とかすごい伸びて、すごく、凄い。ただ、ちょっと、歩き方は物足らなかったな。
そんなに伸びるなら、もっと新しい歩き方できるんじゃないかな。なんて想った。
夢の中では、口にしなかったけど。
まあ、口づけはしたけど、しば漬けみたいな舌が入ってきたけど。あ、恥ずかしい!
噛んで食べちゃったけど、あ。恥ずかしい!
でも、お米は、出て来なかった。貧しい4畳半であなたと二人暮らしの設定だったから。
ただ、ワカメは、あったから、水で戻して、味噌付けて食べた。
あなたも、背中丸めて、小さく見える感じで食べてた。
ちゃぶだいに 丸々ゾンビの 背中かな
だった。ステキ。かわいい。
散歩に行きたいけど、外は強い光であなたには、痛いかなと思って、でも、海ならいいかな。
とか何故かおもって、雨カッパを日よけにあなたに着せて、
小舟で川を下って海を目指すと河童がいるのよね。
で、その河童あたしのこと好きみたいで、でも、
あたまの皿ははじめっから割れてたってことばっかり言うんだよね。
わかった、けど、あたしには、ゾンビになったあなたがいるっていうんだけど、
河童は、あたまの皿ははじめっから割れてたって、しつこいから、もう
河童のあたまから皿をとって、遠くにフリスビーするの。
河童は、旅に出る って言って、どっか行ったの。旅じゃなくて、投げた皿を拾いに行ったんだと思う。
そのやりとりの間、あなたは、ずっとあたしの二の腕辺りをさすってた。なんで?
なんでかわかんないから、ほっといたけど、さすられてるうちに、
あ、はじめっから皿が割れてたって、初めて会ったときから好きですってこと言ってたのかな。
なんておもって、あたしは、河童は意思疎通下手だなあ。とおもって、何回も川を眺めてなんでか川に赦しを乞うのよね。
そしたら、あなたが二の腕さすってるのが、なんか、もういいよ。っていう赦しっぽく感じられて、
あたしは、あなたがやっぱり、やさしいひとで、あたしにはこのやさしさが必要なんだなあ。なんて想った。
そのときね、弾丸があなたを打ち抜いたのは。
橋の上から、わたしの味方みたいな態度で、わたしを救ったようなふりして手を振ったのは、たくさんの鳥人間。鳥人間コンテストの人たち。いんげん豆食べてた。しかたないか。とふと思って。
でも、やっぱり悲しくなって。別にあなたが死んでも泣かないと決めてたけど、
あなたの心臓の鳩が、大きく、ポー!!って鳴いたから。
泣いてもいいかな、と思ったら、雨が降ってきて、あなたの肝臓は、あたしの手にもつことのできる虹だった。
それが、ほんとうにきれいで。それから、視界がにじんでいって、起きたら、朝で、わたしは、ひとりだった。
ひとりで、おはよう。って言う。
おはよう。って言いに来てください。
それか、メタリックな肺からHighになる歌をください。
まちこより
以前からあなたの内臓をひと目見たいとおもっていたわたしには、最高でした。
虹色の肝臓、メタリックな肺、鳩の形の心臓。なる度にポッポポッポ。
手とか足とかすごい伸びて、すごく、凄い。ただ、ちょっと、歩き方は物足らなかったな。
そんなに伸びるなら、もっと新しい歩き方できるんじゃないかな。なんて想った。
夢の中では、口にしなかったけど。
まあ、口づけはしたけど、しば漬けみたいな舌が入ってきたけど。あ、恥ずかしい!
噛んで食べちゃったけど、あ。恥ずかしい!
でも、お米は、出て来なかった。貧しい4畳半であなたと二人暮らしの設定だったから。
ただ、ワカメは、あったから、水で戻して、味噌付けて食べた。
あなたも、背中丸めて、小さく見える感じで食べてた。
ちゃぶだいに 丸々ゾンビの 背中かな
だった。ステキ。かわいい。
散歩に行きたいけど、外は強い光であなたには、痛いかなと思って、でも、海ならいいかな。
とか何故かおもって、雨カッパを日よけにあなたに着せて、
小舟で川を下って海を目指すと河童がいるのよね。
で、その河童あたしのこと好きみたいで、でも、
あたまの皿ははじめっから割れてたってことばっかり言うんだよね。
わかった、けど、あたしには、ゾンビになったあなたがいるっていうんだけど、
河童は、あたまの皿ははじめっから割れてたって、しつこいから、もう
河童のあたまから皿をとって、遠くにフリスビーするの。
河童は、旅に出る って言って、どっか行ったの。旅じゃなくて、投げた皿を拾いに行ったんだと思う。
そのやりとりの間、あなたは、ずっとあたしの二の腕辺りをさすってた。なんで?
なんでかわかんないから、ほっといたけど、さすられてるうちに、
あ、はじめっから皿が割れてたって、初めて会ったときから好きですってこと言ってたのかな。
なんておもって、あたしは、河童は意思疎通下手だなあ。とおもって、何回も川を眺めてなんでか川に赦しを乞うのよね。
そしたら、あなたが二の腕さすってるのが、なんか、もういいよ。っていう赦しっぽく感じられて、
あたしは、あなたがやっぱり、やさしいひとで、あたしにはこのやさしさが必要なんだなあ。なんて想った。
そのときね、弾丸があなたを打ち抜いたのは。
橋の上から、わたしの味方みたいな態度で、わたしを救ったようなふりして手を振ったのは、たくさんの鳥人間。鳥人間コンテストの人たち。いんげん豆食べてた。しかたないか。とふと思って。
でも、やっぱり悲しくなって。別にあなたが死んでも泣かないと決めてたけど、
あなたの心臓の鳩が、大きく、ポー!!って鳴いたから。
泣いてもいいかな、と思ったら、雨が降ってきて、あなたの肝臓は、あたしの手にもつことのできる虹だった。
それが、ほんとうにきれいで。それから、視界がにじんでいって、起きたら、朝で、わたしは、ひとりだった。
ひとりで、おはよう。って言う。
おはよう。って言いに来てください。
それか、メタリックな肺からHighになる歌をください。
まちこより
by kojiki-machiko | 2010-06-28 04:56